中津川に前泊し朝早く07:46のバスで馬籠に向かう。
現在は岐阜県に入った馬籠は木曽路11宿のうち京都より最初の宿場。急な坂道の途中に軒を連ねる宿場町だ。
ここでも外国からの観光客が目立つが藤村記念館が開門になるまで朝から開いてきたカフエ「HillBilly Coffee Company」で一休み、開門と同時に入館した。
島崎藤村の出生地としても名高く、藤村記念館は戦後間もない昭和22年に故谷口吉郎が設計した建築で小品ながら昭和建築史上貴重な建築である。
今回は建設当時の記録までゆっくり拝見することができた。木曽はもともと御用林としてヒノキを始め良材の産地である。
木材の扱いに離れた土地柄ではあるが谷口吉郎の図面を読む力があったとは思えず設計者と職人が一体になって施工にあたったことがしのばれる。
現在よりさらに交通事情が悪い時代に足を運んだ設計者の苦労と地元の方々の誇りと熱意を感じた。
重伝建に指定されているが観光地の色彩が強い。
朝は中津川市内も小雨。馬籠も傘が欲しくなる程度の小雨。石畳が濡れてきれいなのと滑るのが同居。しっとりした詩情を感じる景色ではある。
坂を上がってくと高札場にでてここから馬籠峠への石畳が続く。
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