2026-07-06
7月が近づくと会いたくなる花がある。コマクサである。高山植物の女王とも称されるこの花は、道端や身近な山ではなく高山の尾根のガレ場に咲く。
とにかく出会うためには山道を登り続けなければならない。
今までは梅雨時にもかかわらず晴天に恵まれたが今年はまさに梅雨の真っ只中。普段あまり見もしない天気予想のサイトを繰り返し見るのだがどこも雨。限られた休日のため、雨具を用意して決行することにした。
但し、足場の悪い濡れた山道ではA7Ⅳを雨具の下にしのばせて歩くのは危険と判断し、車内に待機させ天候具合を見計らって使用することにして、本務機はコンデジのRX100M6とした。
途中碓氷峠は荒れ模様の天候、霧も深く先が思いやられたが現地に近づくにつれて小雨になる。現地に到着し、身支度を整えて木道に足をとられながら尾根を目指し慎重に登った。
霧はさほど深くないものの、雨は小雨ながら風がやや強くなり雨傘を抑えつつ、コマクサを探す。花弁に水滴をまとったコマクサがそこここに咲いているのをようやく見つけホッとする。例年より一週間遅いので少し心配だった。
ごつごつとした岩の間に咲いた小さな花である。出会うために労を要することから他の山野草とは少し違う存在なのだ。雨のため十分な条件とはいえなかったが、今年ならではの表情を残すことはできた。
コマクサに会いに来ることは、私にとって山を歩けたことを確かめる小さな儀式でもある。来年もまたこの尾根で可憐な姿に会えることを願い、川のようになった山道をゆっくりと下った。
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