普段使いのレンズの写りには、それぞれ個性が感じられる。
今日はその傾向を探ろうと、同一条件(絞りf/8、シャッター速度1/8秒、ISO100、露出補正0EV、焦点距離50mm〔一部58mm〕)。なお、シャッター速度が1/8秒と遅いため、今回は三脚に据え、レリーズを用いて同一ポジションでの撮影として比較撮影を行うことにした。

本来は現代のズームレンズを比較するための準備だったが、せっかくの機会なので、50年以上前のオールドレンズも並べてみることにした。

フィルム時代のレンズは手ブレ補正機構もなく、低感度フィルムが前提であったため、光量を確保する目的で開放付近を使う場面が多かった。今回のような「f/8固定」という条件は、光が十分に揃わなければ選びにくい設定であった。

昨今、オールドレンズはその個性的な描写を好む層に支持されているが、その「味」とされる要素の多くは、当時の設計やコーティング技術の制約に起因する光学的特性でもある。

しかし、最近あえて古いレンズをf/8まで絞って撮ってみたところ、思いのほか現代的な写りを見せた。今回のテストでも、最新レンズとの間に大きな差が出なかったことに、ある種の安堵を覚えた。

じっくり見比べれば、やはり24-70mm(Art)が鮮鋭度で勝り、古いレンズは華やかさこそ欠けるものの、しっとりと落ち着いた描写を見せる。その中間を20-200mmや28-300mmが埋めているといった印象だ。それにしても、50年という時間を超えて最新機材(α7 IV)と共存できるシステムというのは、実に興味深い。

昨今のカメラの高感度耐性と強力な手ブレ補正により、f/8という絞り値も常用しやすくなった。私の写真の原点は建築の記録にあるため、被写界深度を深く取ったパンフォーカス的な描写を好む傾向がある。

この撮影スタイルであれば、古いレンズにも十分に活躍の機会がある。またひとつ、撮影の楽しみが増えた。

MINOLTA MC50MACRO

SONY FE50MACRO

SIGMA 24-70(F2.8)

SIGMA 20-200

TAMRON 28-300