2.26といってピンとくる人はもはや少数になりつつであろう。今日は昭和11年2月26日に起こった軍事クーデターのあった日。軍隊を私物化したことには変わりがないのでどのような正義が有っても許されることではない。しかしクーデターが起きたことが現下の安倍政権に通じることがあまりにの多いことは注目すべきである。
2.24沖縄で住民投票が行われ地域住民として政府の方針を否定する結果が出た。大東亜戦争中日本国内で唯一の地上戦となって、琉球政府というなのアメリカの植民地を経て日本に帰属することが出来てもアメリカの世界戦略の拠点として組み込まれたままの現状を沖縄の人が快く思わないのは当然だ。

高倉健主演の「動乱」という映画がある。東北地方の冷害による疲弊が歩兵大三連隊の安藤輝三大尉などの青年将校の決起に繋がったとされている。「動乱」はその東北地方の疲弊をなぞった映画である。
三上卓(5.15、2.26に関わり後に三無事件:」クーデター計画にも関わる。)が作った「青年日本の歌」、土井晩翠からの盗作だとか評判はよろしくないが歌詞を拾い読みするとあまりにも現在と符合することがあることが不安である。

青年日本の歌
1.汨羅(べきら)の渕に波騒ぎ 巫山(ふざん)の雲は乱れ飛ぶ 混濁(こんだく)の世に我れ立てば 義憤に燃えて血潮湧く
2、
権門(けんもん)上(かみ)に傲(おご)れども 国を憂うる誠なし 財閥富を誇れども 社稷(しゃしょく)を思う心なし
3、
ああ人栄え国亡ぶ 盲(めしい)たる民世に踊る 治乱興亡夢に似て 世は一局の碁なりけり
4、
昭和維新の春の空 正義に結ぶ丈夫(ますらお)が 胸裡(きょうり)百万兵足りて 散るや万朶(ばんだ)の桜花
5、
古びし死骸(むくろ)乗り越えて 雲漂揺(ひょうよう)の身は一つ 国を憂いて立つからは 丈夫の歌なからめや
6、
天の怒りか地の声か そもただならぬ響あり 民永劫(えいごう)の眠りより 醒めよ日本の朝ぼらけ
7、
見よ九天の雲は垂れ 四海の水は雄叫(おたけ)びて 革新の機(とき)到りぬと 吹くや日本の夕嵐
8、
ああうらぶれし天地(あめつち)の 迷いの道を人はゆく 栄華を誇る塵の世に 誰(た)が高楼の眺めぞや
9、
功名何ぞ夢の跡 消えざるものはただ誠 人生意気に感じては 成否を誰かあげつらう
10、
やめよ離騒(りそう)の一悲曲 悲歌慷慨(こうがい)の日は去りぬ われらが剣(つるぎ)今こそは 廓清(かくせい)の血に躍るかな