
楽しかったの一言。
GWの長野県への輪行も4年目。今年は2月の大雪等がたたり走りこんでいないので不安だった。
北信濃へのルートは北国街道、大笹街道、そして渋峠超えがあるが一番楽そうな軽井沢ルートを選択する。
但し、5日の天候は午後から雨ということで早めに輪行に切り替える計画とした。

午前6時20分の前橋を出発、国道18号を横川まで走る。碓氷川沿いの道端にはニセアカシアの甘い香りも漂い始め、矢車菊の青色も鮮やかだ。

旧松井田町役場に立ち寄る。白井晟一の作品、岡源、煥乎堂なきあと県内に現存する貴重な建築物だ。
近代建築全盛の時代の建物だが中世西洋を感じさせる独特の雰囲気が今なお新鮮だ。

荻野屋はまだ釜飯の準備中。厨房から椎茸を炊く匂うが漂う。

碓氷バイパスの途中から恩賀経由和美峠で軽井沢に出た。
小鳥のさえずりと川の瀬音しか聞こえない静かなひととき、スギの香りに包まれる。山里の桜ももう終わり。

千駄木遺跡の遭遇。時間のつながりに思いを馳せる。自動車では見落としてしまうだろう。

1954年、朝鮮戦争の最中、アメリカ軍の演習場設置を巡って反対闘争が有った。
風化してもう僅かな人たちしか記憶に無いであろう。しかし現代に通じる問題でもある。

軽井沢ICから先の和美峠は勾配が結構きついことを記録する。心拍計を確認しながら登りきり、南軽井沢に点在するゴルフ場の間を抜ける。

軽井沢から海野宿まではほぼ下り坂なので快調に下るも路面のざらつきにさすがのカーボンフレームもマッサージ機のような有り様、閉口する。
海野宿は祝日に付き戸口には日章旗が掲げてあり、古い日本にタイムスリップしたよう。
ここで予報通り雨が降り出し上田の町に駆け込む。

飯島商店に寄ってみすず飴を求めた。年配の案内係の男性が昨年は見えなかったのが気になっていたので姿を見てホッとする。
少し立ち話をした。それにしても飯島商店は雰囲気の良い店だ。

長野色の115系もしなの鉄道で頑張っている。湘南色169系電車は廃車されて坂城駅に静態保存のようだ。

しなの鉄道経由飯山線を輪行で移動。最近ディーゼル列車に馴染みが深い。
高校生が乗ったり降りたりと生活の足であることが伺える。

飯山は「御宿飯山館」に投宿。
こちらの宮澤さんとはフェースブックでも交流があるのだが、相変わらず賑やかな方だ。

疲れているのだが、補給食を適当にとっていることと胃の疲れであまり食欲が出ず、食べきれず失礼する。
その代わり朝食はしっかりいただく。

菜の花を見にまず千曲川沿いを北上、川を渡り対岸を走り木島へ寄ったが駅の跡地が太陽光発電施設に変わっていて驚く。風情はない。

中野市経由で小布施駅で休憩、若いカップルの撮影したお返しにこちらも写真をとってもらう。

旧東急の車両が走る長野電鉄。旧NEX253系には今回は出会わず。

千曲川沿いの名残の桜並木沿いの土手上を落合橋まで走り、川中島の古戦場跡を通過。

ゆったりと、かつ雪解け水を豊富に集めて流れる千曲川とその川岸の新緑、また周囲の残雪をたっぷり残した遠方の山々に心がほぐれていく。


若干の追い風に後押しされながら上山田温泉を抜け坂城を経て上田市神畑の「たぬき亭」で昼食。
11年前にリフォームを手がけた店だ。先代は店には顔を出さないそうだが元気であるとのこと。ご自宅にでも顔を出してみよう。

予約した新幹線の出発時間まで少し時間が有ったので柳町の町並みポタリング。
こちらもほっと出来る空間。上田の町には面白い建築物がまだまだたくさん残っている。
GW最後ということであさま号も混み合っていたが高崎まではあっという間。

上越線に乗り換え新前橋駅で下車、自走で帰着した。
前橋の利根川はまだまだ急流の風情を残している。この流れを見ていて前橋に帰ったことを実感。
千曲川のたっぷりとした水量とゆるやかな流れ、新緑の木々、桜、りんご、桃などの木々の花々、また菜の花の鮮やかな黄色とすっかり気持ちが穏やかになった二日間だった。
またロードバイクもペダルを思い切り踏んだ。風といっしょになる爽快感。
明日から現実との対峙。一踏ん張りするか。
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