
ロードバイクに乗るようになって4年になる。
肥満対策で自転車に乗るようになってから3カ月で8K近く減量し、目に見える効果でのめり込んでいった。
もっとも過去に運動らしい運動は経験がないし、ただただペダルを回していたにすぎない。
一方、こんなに自然に親しんだこともなかった。
前橋という一地方都市とはいえ中心商店街の生まれだ。まだ空襲の焼跡が残る市街地で育ち、昭和30年代ともなるとビルの建設ラッシュで工事現場を眺めながら、少年時代を送ったものだ。
利根川自転車道は文字通り利根川の管理用道路をつないで出来ているので四季の植物が目を楽しませてくれる。自転車に乗り始めて知った植物の名前もいくつもある。
三月の梅から始まり、菜の花、花だいこん、桜、ハナミズキ、ニセアカシア、矢車菊、と続き、もうすぐ百日紅、ムクゲ、月見草と夏の花に移っていく。
気温、湿度、風向、日射時間、畜舎からの匂いとこれまた五感に直接的に関わってくるものも直に感じる。
設計室という人口環境に閉じこもっていると、外の天候さえ気がつかないで過ごしてしまう。
省エネルギー住宅ということで目先の省電力ということばかりに目が行ってしまう風潮がある。
もちろん大事なことではあるが、自然の中の一生物と人間をとらえると、建築は機械頼りになる以前にまだまだやらなくてはならないことも多い。
魔法瓶の様な閉じられた住宅ではなく、風や日射コントロールなど建築の基本設計時にもっと配慮されるべきだ。
ロードバイクに乗って肌身に風や、日光を感じる機会が多くなったら建築に対する考え方も変わったといったら大げさであろうか。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。