強い香りで秋の訪れを告げる花が金木犀だが今年の開花は遅れ気味のようだ。
今日訪れた現場の庭先にも刈り込まれた大きな木に花が咲いていた。

金木犀にはそれぞれ深い思い出をお持ちの方も多いようだ。
自分の場合は小学校2年の遠足だ。
遠足の直前に遊びの最中の不注意で左ひじを骨折して身の回りのことが出来ず母が特別に付き添いで参加した。
中央前橋駅から上電西桐生駅まで電車で移動し、桐生が岡公園までの行程だった。
桐生は坂の街でもある。折から金木犀が満開で街角のあちこちから花の香りが流れてくる。
岡の上から乗ってきた上電の西桐生駅の駅舎に電車が出入りするのが遠望できた。

母が19歳の時の子供である。昭和30年代のことでまだ多人数の兄弟がいる家庭も少なくない。
一口に母親といってもおばあちゃんの様な母親もいる中で自分の母親はひときわ若く美しく、誇らしく思えたものだ。
その母ももうじき80歳にになろうとしている。健康にもほぼ恵まれ最近は町内の老人会の若手として活動している。