外苑前といえばJIA。今日は斉藤孝彦さんを囲んでの研究会議。自分たちは何者なのかを改めて問い直す勉強会のようなものだ。
建築の世界に足を踏み入れて50年以上経ってしまった。さしたる建築教育を受けたわけでもないのに迷い込んでしまったかのような建築家の世界である。
西欧の階級社会の上澄みの人たちの世界がまさにポピュリズムの恩恵で自分まで首を突っ込むことができるようになってしまった。
喜ぶべきことでもあるし悲しむべきことでもある。ロマンティシズムに酔ってはいられない現実との葛藤を乗り越えてなんとかここまで来たが振り返ってみると?マークばかり。
何とも中途半端な終焉を迎えそう。

現代日本を代表する建築家「隈研吾」が係る新国立競技場がだいぶ形ができてきた。何とも平凡に見える外観はやはりザハハディットの案と比較してしまうせいだろうか。
もともと器用な隈健吾は表層の装飾の目先を変えることで評価を得てきた。流石に競技場の機能を包むには巨大すぎるということか。世紀の祭典の舞台としてはあまりにもあっけない印象。耐久性に疑問の残る木材の使用も後年度負担の気になるところ。あのスタンドにまた仮設足場を立てたら壮観であろう。