仕事先の研修で「江戸東京たてもの園」を見学する。建築家の自邸というのは非常に興味のある存在だ。自分のために設計するのだからその作家の本質が見えるもの。
公共的な建築を手がけた前川國男の自邸はどこか客観的な視点が感じられる。

午後世田谷区役所庁舎も訪ねる。重厚さとともに意外と高低差のある世田谷の地形を建築とつなぎ合わせてピロティを介し都市に開かれた空間が地方都市のスケールと違うものを感じさせる。

これだけの名作にもかかわらず建て替えが検討されていると聞く。時間が作り上げてきた街との関係性は二度と復元できるものではない。良識ある結論が出ることを期待したい。