
陽が伸びてきた。お彼岸まであと一ヶ月。
午後の現場監理が終わると真っ暗だったのが帰り道夕焼けが見られるようになった。
これまた春が近いことを感じさせる。

今日は2.26事件があった日。
東京ミッドタウン、新国立美術館、赤坂TBS、九段会館、山王ホテル、首相官邸、警視庁、等々がその舞台となった。
この事件は陸軍の尉官クラスの若い将校によって引き起こされた。
尉官クラスの将校は兵隊と行動を共にすることが多く、兵隊を通じて知った地方の貧しさ、困窮が決起を後押しさせたといわれている。
動機の如何にかかわらず武力を私物化したに他ならず、結局その意思に反し不幸な戦争への道を開いたことになったことはその指導者たちにも不本意なことであったろう。

昭和維新、「青年日本の歌」という曲の歌詞に当時の世相を現しているといわれている。
「人栄え国亡ぶ」。経済優先で大企業が莫大な利益を上げている一方地方の疲弊は極限に達している。
そして偏狭なナショナリズムのぶつかり合いが極東に不安な影を落としている。
昭和初期との類似性に漠然として不安を抱くのだ。
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