午前中、メンテの相談のため外出した。

建築は竣工が終わりではなく始まりである。
生活の器を作るのが目的であり、工事そのものが目的ではない。

自然素材を出来るだけ使いたいと思うが、経年劣化というより経年変化という違いは設計者自身判断が難しい。
木目模様のプリント仕上げは色があせるだけ、しかし本当の木材は色の深みが増す。
プラスチックの心材であればひびも反りもないが天然木材はひびも入ればそりもある。

どうしてもメンテナンスは模造品のほうが楽だ。
なんでも「ありのままの」というわけにはいかない。

設備機械類も多くは使用期限を明示するようになった。
高性能で高額な機器ほど管理が大変で部品交換というより全交換ということが増えてきた。

設計は出来上がれば終わりというわけにいかない仕事だとつくづく思う。