新しい仕事が県北で始まった。
今日は朝早くは降雪が会ったが10時ころには止んだそうだ。空気が痛いような冷たさだ。

開業前勤務していた事務所で良く担当として出かけていた地区である。
当時は学校の校舎の不燃化建て替えや学校統合などの新設校の設計がピークの時期でもあり、毎年のように新しい校舎の設計に携わった。
公共団体の仕事は会計基準の関係で7月から9月の設計、10月から3月が施工・工事監理の期間であった。

躯体のコンクリート工事が真冬に差し掛かることもあり、雪がちらつく中でコンクリート打設に立ち会ったこともある。
午後5時ともなるとコンクリートの水和反応によった発熱による水蒸気が投光器に照らし出され、コンクリートの中に立っているとゴム長靴を通してコンクリートの温度を感じることもあった。足元の水溜りはもう薄氷が張り始めているといった具合だ。

今日、現地にうかがってそんな記憶がよみがえる。
偏食がひどかった自分が始めて食べられるようになった「トミタ」のカツライスも懐かしい。
同じ群馬といっても気候がまったく違う県北、年配の人の言葉は会津なのか東北弁のニュアンスがあり、綾戸渓谷を抜けると別世界だった。

開業後も積雪寒冷地の仕事を手がけた。吹雪で網戸が凍りつく藤原の寒さの経験も大いに役立った。
飯山では本当の雪のすごさも味わった。瓢湖への道のりのホワイトアウトする視界。
新しい仕事はそれほど山奥ではないがそのような経験を生かしてぜひ良い成果を残したいと思う。