
今朝は早朝より地鎮祭があり、参列した。
官公庁の正式行事では起工式という。
地鎮祭は神道の宗教行事の一つなので政治宗教分離の建前のためにそうなっているらしい。
いつものことながらこれから始まる工事への期待で華やいだ気分になるものだ。
住宅であれば一生長い付き合いになる建物だ。それだけに建築主のご家族の気持ちの高ぶりもひとしおであろう。こちらもこの気持にこたえなくてはならないと改めて思う。
神事は土地に関わる神様をお呼びすることから始まり、御馳走でもてなし、工事の無事をお願いし、敷地を清め、参列者がそれぞれの気持ちをお榊に託し、神様にお願いし、ごちそうを下げ、またお帰りいただくという流れで進む。
キリスト教以前の祖先崇拝の流れの多神教ならではのものだ。
以前とある宗教団体の施設の設計にたずさわった時は仏教、キリスト教の流儀で、それぞれ焼香したり、讃美歌を歌った記憶がある。
起工式というと基本的には地鎮祭、すなわち神道様式が選ばれることが多い。
今はお宮参り、七五三は神道、結婚式はキリスト教、葬儀は仏教というのが多いのではないか。
日本人にとって宗教とは何か考えさせられる。
昨年の大地震に続く原発の損傷によって、日本における全ての権威が信用できなくなっている。
宗教が無批判で受け入れることが出来るからこそ安らぎが得られるのだろうが、ほぼ無宗教の自分は何にすがったらよいのだろうか。
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