今日は53年前の古いレンズを最新の電子カメラに接続、実におじいさんと孫の組み合わせでカメラ散歩をした。接続はアタッチメントを介してできるのだが電子的なデータのやり取りはできない。
完全なマニュアル操作だ。ここでフィルムカメラと電子カメラの決定的な違いに気づく。レタッチの容易さもさることながら感度が撮影中も自由に変えられる。

フィルムカメラの時はフィルム固有の選択できないから感度を変える際はフィルムそのものを交換しなくてはならない。
適正露出を得る場合、絞りを優先する際はSSを犠牲に、SSを優先する場合は絞りを開放にするしかないがこれも限界がある。暗く撮って現像で増感するといった具合だ。

一方電子カメラでは感度が可変なので撮りたい画像の表現に合わせた絞りとSSを決めた後で感度を調整することができる。もちろん暗いところでの撮影は高感度にならざるを得ないのだが髙感度耐性がフィルムとは全く違う性能を持つことが分かった。
ASA64(ISO64)のエクタクロームやASA100のフジフィルムやせいぜいASA800程度がフィルムの感度の常識だったからついISO200位を常用感度にしていたのが古い常識にとらわれて馬鹿らしいくらいだ。

仕事で建築写真を撮っているからパンフォーカスが普段使いだ。この場合は絞りも感度も一定にしたいのでSSは三脚任せでレリーズでシャッターを切ることになる。
フィルム時代と同じではある。この習慣がなかなか抜けなかった。
いっぽうプライベートの撮影ではそんな縛りはないから組み合わせは無数になる。デジタルカメラの奥行深い世界がある。

久しぶりにMFでの浮き上がってくる目標の合焦にすこしどきどきしながら撮影を楽しんだ。

機材:MINOLTA MC W.ROKKOR-HG 1:2.8 f=35mm+A7Ⅳ