昨年の母の骨折、入院から始まり老人ホームに世話になっている母と自宅で一人でいる父の身の回りの世話といわゆる介護生活がいきなり始まり、現在も介護ということを中心に毎日がまわっている。
TVのCMのように介護ということは突然やってくる。介護認定を受けるための様々な手続きや施設との折衝、母の帰宅に備えての自宅改造、父のための食料品の買い出しや医療機関への付添など初めての事だらけ。
90歳になるまで両親が自活してきたことでつい介護ということを目をそらしていたことが一気にツケが回ってきたという感じもある。

備忘録に日々の出来事を綴っておいたほうが後時なにか役に立つかもしれないが両親の尊厳を犯すようなことをネット上にばらまくわけにもいかないので自然と筆(マウス)が止まってしまった。
今は息子としてどこまでできるのか、できることをとにかくキャッチボールのように投げ返すしかない。
親という存在はあたり前のことだが生まれたときからずっと続く関係である。しっかりしていた頃を振り返ると切なくなることもあるがときおり見せる笑顔に救われるのだ。

母は老人ホームに5ヶ月、老健施設に3ヶ月、その間、新型コロナ禍の影響でほとんど数回しか直接あっていない。父は老人ホームに併設されたデーサービスに週2回通っていたので母とはわずかながら会えていたのだ老健施設に移ってからは全く合う機会を持てない。もし父が老人ホームに入居するようになったら下手をすると親子夫婦一生会えないままになる可能性もあった。さいわいあと4週間ほどで帰宅できる見込みだが両親のために用意した部屋に馴染めるか今度はそれが心配になる。二人の間に入り込んで親子水入らずといえば和やかに聞こえるが未知の生活が待っている。

現状はそのようなものだがまだ現役を退いたわけでもなく、かつ自身の老後の楽しみにとっておいたことたくさんある。自身の生きる時間も大切にしなくてはと思う。