風にさえ当たらなければ陽光というのは暖かい。
山川ラタンの椅子もそろそろ引退のようだ。1988年のモダンリビングに載っていた椅子。

購入したのは40年前。銀座通りと勧銀の坂をくだったところの交差点の角に高崎ハムのRCのビルをリノベした「樫の木」という喫茶店があった。そのの店で使われていたのがこの椅子だった。店の設計者は長大作氏。当時の前橋のインテリアデザインのレベルを遥かに超えたきれいな店だった。細いサッシバーのガラス張りの階段室、西海岸風の色彩。とても新鮮だった。事務所開業後、2脚、中古品を手に入れ4脚、使ってきたが籐が痛み完品は1脚だけになってしまったが改めて流れた年月を振り返る。