柄にもなく古い小説を読みたくなり、然し書店に行く時間でもない夜半、初めて電子書籍なるものを購入。
老眼には文字が大きく読みやすいような疲れるような。ただいえることはそのページしか見えない。あとどのくらい時間がかかるのだろうかさっぱりわからず、そのほうが苛立たせる。
自動車の計器もアナログのときの始点と終点のあいだの針の動きを楽しむことがデジタルメーターではさっぱりわからず。アクセルを踏む楽しみも半減するのだ。

それはともかく、画像なしの文字情報から三次元、さらには四次元を想像するにはかなり頭を使う。動画のような情報量がない分楽しむ時間が長いということだ。
古い小説だったから現代とは語彙も表現も違う。昭和30年初頭ともなると言葉使いも違う。ただ文中にドイツ語やフランス語が英語と並んでたくさん出てくるのが当時の知識階級の見栄とでも言うものだろうか。
建築の専門書くらいしか最近読んでいない。本の面白さを少し思い出させてくれた。