神無月、10月を指す。諸説があるが神様が出雲の国サミットに出かける月との伝承が多いらしい。日本の神道においては被征服者の首長を神とし、民心の安定に役立ててきた。出雲族も古代に有って大きな勢力を持っていたが畿内系の部族に制圧されたらしい。そんなわけで日本各地の神様たちが年に1回出雲の国で会議を開くということらしいが定かではない。
いずれにせと澄んだ秋の空の大きな月は格別である。最も今日は雨模様。静かな夜にふと月の名前を思い出す。

今日はメンテ業務で2件の住宅を訪問。ともに「邸」である。最近は建売マンションにも「邸」などとつけるがこちらは本当の邸だ。コストコントロールはほとんど頭になく設計できた幸せな経験でもある。20年経過しても新築当初よりむしろしっとりしているのは本物の素材を使っているからであろう。
木材も手入れが行き届いていることもあり、肌理の細かい木目が一層艶っぽい。昨今、本物を知らない世代の人達が増えてきた。木目プリントでも木材と読んでしまっている。
技術用語も曖昧。TVでは「土台」と「基礎」の区別ができていない。最近の語彙の乱れはすごい。住宅や建築を建てる(建築主)ほど本物を勉強してほしいものだ。