父親から無償譲渡された自動車をガソリンスタンドに運び給油やら点検をお願いし、待ち時間に臨江閣から広瀬川沿いに散歩した。前橋公園には未だポケモンが出るらしい。紅梅がいつもどおり咲いていた。

昨年の修理を終え今年から本格的に活用されるであろう臨江閣。耐震補強も目障りにならないように慎重に行われて以前の雰囲気を損なっていない。さりげない修復の姿勢と好ましくみて取れる。使い方はまだまだこれからのようだ。「ひなまつり」も大分規模が小さくなった。今までのような圧倒的迫力はない。

ただ周囲の樹木を思い切りきってしまって、やや殺伐とした風情。ライトアップに白い機材もあちこちに設けられ雰囲気を阻害している。ついでに言えばあの妙な色彩のライトアップは不要かと。障子越しに白熱灯(色温度が)の光が溢れるような奥ゆかしさが好きだ。

隣接する公園との間に石垣が出来ていた。お城の雰囲気を出そうということだろうが文化財に接するにはオーセンティシーを損なう手法ではないか。さらに言えば空調機の室外機の囲いがプラスチック竹囲い。これは腐らないことだけが取り柄で古びた建物と調和するとは思えないのが残念なところ。維持費とのせめぎあいか。もっとも木材を外部に使うとすぐ腐朽することは某有名建築家の仕事を見ても明らか。国立競技場は大丈夫かな。

臨江閣を出て石川橋を渡る。道路拡幅の影響で民家もすっかりへり、空が広がる。夜この箸から先は漆黒の別世界のような怖さももう無い。

広瀬川は田植え前の点検といったところか。川底が見える。引き返して源英寺の裏の坂を簞笥屋横丁へ下る。石塀はどう見ても石塔。よく見ると痕跡がある。空き地に妙な水路を発見。ひょっとしたら水車の跡か。

竪町のお神明様に立ち寄る。白梅と紅梅がそれぞれ咲いていた。春も近い。前橋文学館前まで歩いたが山茶花も思うおしまい。柳はもう少しと言った具合でなんとも殺風景。夕方になり風が冷たくなってきた。