リフォームを手掛けた丸山ビルで新年会があるというので顔を出してみた。
もとの所有者から再活用を託されたグループがここを拠点にまちづくりの試みを展開している。

とかく日本の建築の寿命の短さが指摘されるがこれは日本の建築技術が他国に比べて決して劣っているわけでは無く、現代社会に適応することが出来ていないせいだと思う。住宅金融公庫にも原因が有ったと思うが供給優先であえてグレードの低い建築を標準化することで大量供給を狙ったきらいがある。最近その規格を急速に上げてきているがすでに大量に公庫融資住宅が出回っている。これらを現代基準の住宅にリフォームするには新築と同じくらい費用がかかる。
また首都圏への人口偏在は地方都市において一層住宅の継承を困難にしている。

このようななか「丸山ビル」のように用途をコンバージョンしながら活用されていることは意義あることだ。
今日も二十代の若い人達が集まり楽しそうに語らっていた。
地方都市に生き続けるには少々の覚悟がいる時代になってしまった。
但し、地方の恵まれた空間にいることに気づくには時間が必要だ。この年になって実感している始末。
ぜひ建築ともども楽しい街空間にしていって欲しいものだ。