JIAの会議の後、小布施町の北斎ホールで開かれた「宮本忠長展」と「内藤廣」講演会を聴講する。
内藤廣さんも触れていたが地方に有って地道な活動を続けてこられたことは同じ地方で仕事をする自分にとっていつも尊敬する存在だった。
JIAの会員であると同時に建築士会の会長まで務められ、実務家として広い見識をお持ちだった。
地元の建設会社と仕事をしたことがあるが「ミヤチョウ」さんと呼んで厳しかった仕事ぶりを聞かされたりした。もちろん多分に尊敬の念を含んでのことだと思うが。

前職の頃、校舎設計の事例視察で長野県の南牧村の小学校を訪問したことがあった。よく手の入った設計だったことが印象に残っている。
小布施への旅行もたのしみの一つだ。毎年訪れている。小布施堂一帯の修景計画は地方再生のヒントになるだろう。

10年以上前になるがJIA長野県クラブの学生コンクールの審査員の一人としてJIA群馬クラブから派遣された折、宮本忠長さんとご一緒する機会があった。
雑談をする余裕もなかったが温和な笑みを浮かべながら的確な講評を述べられていた。

今日の展覧会では仕事のスケッチ、仕事以外の旅先でのスケッチなど膨大な量のものが展示されていた。建築作品の重厚さと比べると実に達筆な筆使は少し以外でも有った。

今日は改めて故人の偉大さを知るとともに、凡人の身の処し方についても考えさせられた。