省エネルギー住宅は魔法瓶なようなつくり、「高気密高断熱」の作りを目指してる。
たしかに省エネルギーは社会の要請ではあろう。
但し必要要件であっても住宅を作る目的は生活するに足りる広義に解釈すれば「安全安心」を提供することにある。
地震、台風、高低温、害獣等々、外力への抵抗力、自然災害への備えである。
その中でも生活しやすい温熱環境は重要な役目を担う。
ヒートショックと呼ばれる室間の温度差による「心疾患」「脳疾患」による事故が後をたたないと言われる。

一方一年中快適とは言え外部の温度変化をただ緩和するだけで良いのか疑問もある。
ロードバイクで遠乗りをするようになって今更ながら気温、風といったものの四季の移ろいの中で生かされていることを実感した。
特に風の力にいつも邪魔される。この力を住宅でもうまく行かせないものかとも思う。
酷暑厳冬期にはやむを得ないとしても、住宅においても少しで自然の変化を感じられる場であってほしい。
閉じこもるのではなく積極的に自然と対話できること。生きている上でとても大事なことのように思えてならない。