
昨年暮れ、相談を受け始まった丸山ビル再生プロジェクトがいよいよ運用の段階に入った。
典型的地方都市の中心街であるこの場所はかつての花街の中にある。
今は韓国系飲食店も多く進出しているが芸者衆が生活する街であったと聞かされている。
前橋の生糸産業の衰退とともに花街もかつての風情は跡を留めず、よくある歓楽街となってしまった。
丸山ビルは1階が飲食店、2階が住居という複合用途で飲食店街によくある小規模な建築である。
残念ながら高齢化に伴い空き家となっていたビルを地域のために役立てたいというオーナーの願いにより
この度の改装となった。
1階は町おこしを考える若い人たちのグループ「三角新聞編集室」の事務所となった。
三角は彼らの主な活動範囲である本町二丁目、国道50号線、恵比寿通り、群馬大橋通りに囲まれた三角形の地型にちなむ。
設計途中から入居が決まったため意向に沿った設計・施工が行われ、6月の竣工の際にはオーナーも車椅子でお越しになり完成を祝った。
今「空き地・空き家」の話題がのぼるようになった。
確かに放置された建築は危険なものである。また人口密度が下がることは街としての機能が果たせなくなることを意味している。
一方街なかで暮らす楽しさがある。この若い人たちのグループは街なかで暮らす楽しさを実感しさらに楽しい街であってほしいとの希望を持っている。
今後の彼らの活躍を見守りたい。
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