
2003年2月1日と4月1日発行の「暮しの手帳」が手元にある。
ともにIHクッキングヒーター(電磁調理器)の商品テストが特集になっている号である。
客観的に同商品を2回に亘って特集しており、結論的にはやや否定的な判定となっている。
ともすれば手入れのしやすさが優先され、実際の調理や電磁気の影響評価が定まらない中、欧州では一般的な「予防原則」の概念を貫いている。
当時はこの雑誌は実際に商品を買い上げてテストを行なっていたとされる。カーグラフィックが長期テスト車を購入していたのに類似する。
たしかに雑誌でありながらメーカーの広告記事は見当たらない。コンシューマー・レポートとして筋の通った姿勢を感じるものだ。
今NHKの朝の連続ドラマでこの雑誌の創設者の一人大橋鎮子氏をモデルにした「とと姉ちゃん」を放送している。
もちろんフィクションではあるがTVを観ているうちについ読み返してみたくなった。
11年も前のこと、大橋鎮子氏が編集スタッフに名を連ねている。
一言で言えば格調の高い本である。ゆえに浅薄な現代に対応していくことは難しいのであろう。
こういう雑誌が少なくなった。基本線に戻ってがんばって欲しい。
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