師走の街は気ぜわしい日曜日。
中央通りから弁天通りまで1960年代から1970年代にかけて駆け抜けた古い車の展示があった。

雨にもかかわらず曇りひとつ無く磨き上げられた車から、泥だらけそのままの車まで懐かしい車が並んだ。

まだ排気ガス規制が始まる前の幸せな時代の車たち。まだまだクロムめっきが幅を利かせている。
最初に乗ったN360も会った。

今の電子制御の車とは異なり、エンジンを始動するときはチョークボタンを引き、アクセルペダルを操作しつつキーをまわすという儀式が必要だったり、濃密な車との対話があった。

自家用乗用車の普及が一気に行動半径を広げた。ただ車を転がしているだけでうきうきしたものだ。
最近の若者は自動車には興味が薄いそうだ。
満ち足りた時代に育ち、最初から乗用車のお世話になった世代にはこの衝撃的な出来事は理解できないだろう。

ピコピコとゲームに夢中になって外に出ないのは時間の浪費以外のなにものでもない。

もう蠟梅が咲き始めた。冬の役者たちも咲き始めた。
あともう少しで新しい年。仕事の積み残しはなんとかせねば・・・・