
昼間、現場調査で坂下の飲食店街を歩く。
しまったままの店も多い。
最近は古い家屋の解体が目立つ。随分見通しがよくなったものだ。
一方新築はあまり見られない。
かつてにぎやかだったころ、子供たちも町と共にあった。
今はひとりもいない町内も少なくないと聞く。

当然空き家が増えるのだがその利用は大変難しい。
現代の構造基準から見ると明らかに強度不足。蟻害、腐朽等経年劣化。
特に基礎が脆弱である。建築の基本である基礎の改修は多大の費用を要する。
また住宅の場合、省エネ基準が規制に変わる時代が来た。
ストックとして残すのであれば当然省エネ規制に適合するレベルへの断熱補強も必要だ。

リフォームというのはつい安直に考えられている。
中途半端な住み方を余儀なくされる空家利用は補助金など利用者への負担は軽減できる道があるとはいえいかがなものだろう。
地方都市は人口減少により極端な人口密度の低下にさらされている。
人口密度の低下がインフラ施設のコスト高を招く。
LRT等導入しようにも収支に合うだけの人間がすでにいないのだ。
つぎ当て的な空家対策では町の環境を改善することは不可能な時代となった。
抜本的な人口密度を維持する都市計画の見直しが必要であろう。
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