若い友人にチョコレートをいただく。彼は藤岡の道の駅で見つけたらしい。
お蚕の姿がなんともリアルな一品。味は抹茶に近い葉の部分とお蚕のホワイトチョコレートから出来ている。

母方の実家では養蚕をやっていた。繭が出来るころは家中蚕棚だらけ。幼虫が桑の葉を食べる音が雨音のように聞こえたものだ。なかには蚕棚から脱走して摘み上げるとひんやりしたフニュフニュした感触は覚えているものだ。

群馬は明治、大正、昭和と生糸の輸出で日本を支えた県である。
今はすっかり養蚕の面影も薄れたがこのチョコレートを見ながら蛹の鼻を突く匂いを懐かしく思い起こした。